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ようつべにはたった一人の〜の、一部がありまして。それを資料に小説にしてみました。
多少、妄想で補った部分があります。
やたら未熟な文章です。説明ばかり;
まずは冒頭部分から。イメージ崩されたくない!ネタバレいやん!ってかたは、今すぐリターンです。

ようつべたった一人の最終決戦

「たった一人の最終決戦」

 それはまだ、始まってもいなかった話。



 惑星ベジータ。この星に住む人は、恐ろしい。何故なら、いつだって、血に飢えているからだ。
 彼らはサイヤ人と言う名称があったが、大抵、他の星の者は、このサイヤ人というのを「戦闘種族」だとか、酷い場合には「猿」などと呼んでいた。
 皮肉が込められたこの言葉だが、実際、サイヤ人にはピッタリの言葉だった。
 戦闘種族と言われるだけあって、彼らは酷く戦闘を好む。いつも戦いを望んでいる。この欲求を、他の星を制圧することで満たしていた。
 猿、というのは見た目である。サイヤ人の一番の特徴として、彼らは?しっぽ?を持っていた。このしっぽにより、何と彼らは、満月を見ると大猿に変化(へんげ)するのである。このお陰で、他の星の人よりも数倍高い戦闘能力を得ているのだ。
 野蛮、残虐。サイヤ人のイメージが良くなった日は、今まで一度もなかったといえる。そして多分、これからもないのだろう。彼らは悪の存在そのものとさえ、言える。
 そんな人の住む星で、今日、新しい命が生まれた。
「カカロット? これか……バーダックの息子ってのは」
 さっきから、頭が痛くなるほどの泣き声が響いていた。いっこうに止む気配もない。総合医療班の一人が、何とも煩そうに顔をしかめながら、保育器を覗き込んだ。何をそんなに訴えたいのか、赤ん坊はひたすら、泣き続けていた。
 新しい命、とは言っても、あまり感動が籠もったものではない。何せ、命は人工的に作られているからだ。この赤ん坊も例外ではない。数ヶ月に、ランダムに選ばれた父親と母親に当たるサイヤ人の遺伝子をそれぞれ採取し、出来たものだった。自然の営みでは時間がかかる。戦闘種族であるサイヤ人は、妊娠により、戦闘を制限される女性のストレスが半端無かった。しかし、栄えるためには、未来の戦士を増やさなければならない。――この体制は数代前の王から続いていた。
 だが、未来の戦士全てがサイヤ人の繁栄に貢献するわけではない。
 この赤ん坊が良い例だった。
 顔をしかめ、保育器を覗き込んでいる班員の後ろで、もう一人の班員がパソコンのキーボードを操り、バカにしたように笑った。
「ああ、やはり下級戦士の子供だな。潜在能力が全く低い。これじゃあ、どこかの辺境惑星に送り込むしかないだろうな」
「ふむ、そうだろうな」
顔をしかめていた班員は、少し哀れんだ色を浮かばせ、泣きやまぬ赤ん坊を見つめた。
 サイヤ人は生まれてすぐに戦闘能力を測られ、それによってランク付けがされる。そして生まれて一週間後には、それぞれ割り当てられた星へと送られるのである。このカカロットという名の赤ん坊のように、戦闘能力の低いサイヤ人は、下級戦士として扱われ、売ってもあまり儲けにはならないような星での作業を余儀なくされるのだ――一生。
 だが、そんなこと、生まれたばかりのこの赤ん坊には当然、まだ理解できないことだ。



 この頃、惑星ベジータから遠く離れたカナッサ星ではサイヤ人による、制圧が行われていた。
 サイヤ人の強みである大猿への変化の時――満月の頃を狙って、破壊活動は行われた。
 暴れ狂う大猿に恐怖の色を全面に出し、逃げまどうカナッサ人。その中でも一応、対抗する者もいた。しかし、戦闘力が最大までに上がっているサイヤ人に叶うはずもなく、無惨な死体へと変わっていった。――そうして、夜が明ける頃には、カナッサ星もたった五人のサイヤ人の手の内に入っていた。
「っく、ちくしょう」
 満月が朝日にとけてなくなったと同時に、姿を戻した戦士達は、余韻に浸るように、戦場の真ん中で体を休めていた。
 先程までの大暴れの中で、唯一、怪我――といっても、軽傷――を負った男が悔しそうに頬に流れる血を拭う。それを見て、もう一人の男戦士が笑った。
「てめえが油断してるからだよ」
「ふんっ」
傷の血を拭う男は罰の悪そうに表情をゆがめるが、それ以上は何も言わなかった。油断は、命をも簡単に奪うこともある。それを一瞬でも忘れて者に、何も言う権利はない。負け犬の遠吠えのような真似はするな。戦士達の掟のようなものだ。
 笑う男は、それ以上、傷の男をせめることはなく、「しかしバーダックよ」と隣で寝転がって、暇そうに草をくわえている男へと顔を向け、既に話題と話し相手を変えていた。過去は振り返らない。これも戦士の掟だ。
「息子の誕生祝いにしちゃあ、ちょっと、派手にやりすぎちまったなあ」
笑う男の話しかけたバーダックという男は、少し眉をひそめた。
「息子の誕生祝いだと? ……っふん、くだらねえ冗談を」
「この星も片付いたことだし、惑星ベジータに帰って会ってきたらどうなんだい」
 本当に面倒くさそうに言うバーダックに、五人で唯一の女戦士が少し悪戯な笑みを浮かべて言った。半分は気遣い、でも半分はからかい。それでもバーダックは面倒な口調のままだった。いや、その声には、少しだけ不機嫌さもにじみ出ていた。笑わせるなよと言わんばかりに「ふん」と声を漏らす。
「何の見所もねえ、最下級兵士のクソガキに、わざわざ会いに行くバカがいるか」
起きあがり、バーダックは言葉と共にくわえていた草を吐き捨てる。
「どうにでもしろと言っとけよ」
 バーダックは知っていた。どうせ生まれようが、赤ん坊は自分と同じような下級戦士。会ったって、悔しいような、惨めなような気分になるだけだ。
「そうかい」
 女戦士はならばこの話題は終わりだと言うように、短い言葉でピリオドを打った。
 他の戦士はバーダックの息子への興味がまだあったようだが、彼の性格を知っているため、これ以上の引き延ばしはよくないと判断した。今度は傷の男が機転よく、他の話題を持ち出した。
「いやぁ、しかしフリーザ様には感謝しなくちゃな。毎度毎度、俺達をよく使ってくださるぜ」
「だが……何だってフリーザ様はこんなちんけな星を欲しがっていらっしゃるんだ」
話題が切り替わった瞬間、不機嫌を解いたバーダックは、辺りを見渡しながら、何となく浮かんでいた疑問を口にした。
 瓦礫と死体の山。数時間前までは、それはきちんと形や体温を持っていたものだが、それを思い出す限り、カナッサ星には?何の魅力?も見いだせそうにはなかった。技術もあまり高くはないし、かといって強くもない。あの?フリーザ様?が何故、この星を制圧する必要があったかということなど、バーダックには想像もつかなかった。

 フリーザ様、それはサイヤ人を統制する者の名前だった。
 しかし、彼は王ではない。そしてサイヤ人ではない。?サイヤ人の王を従える者?だった。?宇宙最強?と呼ばれる人だった。――彼の戦闘能力はサイヤ人を軽く超えているらしい。
 サイヤ人は他の星を制圧しては、欲求を満たすと同時に星を金持ちに売りつけ、報酬を得ている。その地上げを指示しているのが、フリーザなのである。
 ちなみに、フリーザはサイヤ人以外も、高い技術や知能を持った星の人を従えている。言ってみれば、サイヤ人は?フリーザ軍?の一部なのだ。

 そんなことだから、フリーザは?利がある?もの以外は手を出さない。いくら下級戦士の仕事と言っても、必ず何か、利があるような星にしか行かせないようなお方だ。しかしこの星は、何一ついいところが見あたらない。技術も人も環境も。売ろうとしたって、金持ちは買ってくれないだろう。だからバーダックは不思議でならなかったのだ。
 しかし、その疑問をすぐに解決してくれたのは、先程、傷の男を笑った男だった。
「うん、何でもな。このカナッサ星には変な超能力を身につけられるエネルギーがあるって噂があってな。そんな噂を信じてるのかどうなのか、フリーザ様は前々から手に入れようと考えていたらしいんだ」
エネルギー、そういうらしきものがあっただろうか。
 彼の話を聞き終えながら、バーダックが記憶をたぐり寄せようとした、その時だった。

ガラガラガラ!!!
「うぉっ……!?」

突然、五人の背後に積み上がった瓦礫の山が崩れ、土煙が上がった。
「な……っ」
 五人は驚きの表情を隠せなかった。何故なら、瓦礫の山が崩れ、現れたのは、カナッサ人だったからだ。あれだけの攻撃を受けて、まだ生き残っていた奴がいたなんて。五人とも、予想外の出来事だった。
「うぉおおおお!」
 カナッサ人は大声で叫びながら、バーダックの方へと向かってきた。反射的にバーダックは構えるが、しかし、その瞬間にカナッサ人の姿が視界から消えた。
 どこだ、と察知する間もなく、

ガツ……っ!

首筋に大きな衝撃が走った。
「うぁ……っ!」
バーダックはそのまま前へと倒れるが、傷の男がすぐに飛び出し
「こぉのやろおお!」
カナッサ人を蹴り飛ばした。きっと、バーダックへの一発が最後の力であったのであろうカナッサ人は、構える間もなく吹っ飛ばされた。
「う、がぁっ……」
地面に叩きつけられたと同時に、今度は笑った男がカナッサ人に手を翳し、エネルギー砲を放った。
「うわぁああ!」
立ち上がるのがやっとで、避けることも出来ず、カナッサ人はまともにそれを食らった。
 一瞬の、出来事だった。
 前には倒れたものの、そこまでダメージもなく、バーダックは自力で起きあがることが出来た。目の前には、エネルギー砲に焼かれる、カナッサ人の姿。これで、本当に終わりだ。皆がそう思ったのだが。
「……う、が……うぉお……」
まだ意識はあるらしく、カナッサ人は炎を身にまといながらふらふらと一歩、二歩と歩み寄ってきた。もう助からないだろうとはいえ、何とタフな奴なんだ。五人は呆然とカナッサ人を見つめていた。
 バーダックは舌打ちをし、カナッサ人を睨みつけた。
「っく……俺も油断していたぜ! ……この野郎!」
拳を握り、それを死にかけたカナッサ人にぶつけようとする。しかし、
「き……聞けぇ……っ!」
どこにそんな力があるのか、カナッサ人が叫んだ。バーダックは動きを止める。カナッサ人は炎の中で、こちらを鋭く睨んでいた。
「わしは今……お前に未来を予知できる幻の拳(けん)を放った!」
「未来を予知?」
「お前ら一族の……行く末が見えてくるはずだ」
 幻の拳というのは、最後の力を振り絞った、あの攻撃がそうなのだろうと、バーダックは思った。しかし、内容が全く理解できない。未来を予知、一族の行く末。それが何だというのだ。憎しみを込めて攻撃したことは分かるが、それらがどうバーダック達に対して彼らなりの制裁になるか、分からない。
「な、何を言ってやがるんだ……」
しかし、理解の追いつかないバーダック達を無視するように、カナッサ人は話し続ける。
「言っておくがお前らには呪われた未来しかないぞ! 我が一族と同じように滅びさるのみなのだ! その未来の姿を見てせいぜい苦しむがいい!」
こう一気に言い終わると、カナッサ人は大きな笑い声を上げた。炎の中でのその姿は、不気味に見える。
「ほざけえええええ!」
 バーダックはとどめの一発を放った。笑い声は、爆発音と共に断末魔に変わる。今度こそ、終わりだった。カナッサ人の生き残りは、灰と化し、地面に散らばった。
 その光景を見つめながら、傷の男が一歩前に出て、バカにしたように笑った。
「笑わせるぜ。俺達無敵のサイヤ人が何を見て苦しみってんだ。なあ、バーダッ……」
しかし、余裕の言葉は途中で途切れた。彼の名前を言い終わらないうちに、バーダックは突然、ふらりと力をなくしたのだ。
「おい、バーダック!?」
受け止める暇もなく、バーダックは地面に倒れた。駆け寄る仲間達。必死にバーダックの名前を呼ぶが、反応は全く返ってこなかった。
「おい! どうしたんだ、しっかりしろ!」
「…………」
 バーダッくにも意識は多少、あった。急に頭の中で何かがはじけた気がして、真っ白になり、体が言うことを聞かなくなったのだ。仲間の声を遠くに聞きながら、しかし頭の中ではしつこく、灰になったカナッサ人の言い残した言葉が早鐘のように響き続けていた。



 突然、倒れてしまったバーダックが急いで惑星ベジータへ運ばれている頃。フリーザが本拠地としている星では、一人のサイヤ人の少年が恐ろしいまでの力を発揮していた。
 暗い、暗い空間。その中でぽつぽつと赤い点が光り出す。――よく目をこらしてみると、それは複数の目だと言うことが分かるだろう。
「きぃ、ききききき」
 不気味な鳴き声を出すそれは、サイバイマンという、人工生命体だった。土に種を埋め、培養液をたらすと、途端に成長し、できあがる。戦闘力もそれほど低くもなく、雑魚を処理する為の駒としてよく扱われているものだった。
 そのサイバイマンが皆、赤い目で一点を見つめている。彼らが取り囲む中心にはまだ幼い少年が一人、立っていた。しかし、彼は怯える様子も一切無く、ぎっと鋭い眼光を光らせている。その表情は大人顔負けであった。
「きぃーーーー!」
 タイミングを見計らったように、一匹のサイバイマンが少年に飛びかかった。鋭い爪が、少年の喉をかき切ろうとする。――しかし、結局、それは空を切ることとなった。音もなく、少年はそれを避けたのだ。
「うぅぅぅうう……ぎぃぃいい!」
それを皮切りに、他のサイバイマンも一気に飛びかかる。しかし少年は全ての攻撃をかわしていた。一切無駄のない、それは芸術さえ思わせるような身のこなしだった。
 その様子を別の部屋でテレビを通してみていた、能力強化班の者達は唖然としていた。
「全ての攻撃をかわしている……!」
「何て奴だ……っ」
そんな彼らを横で腕を組み見ていた一人のサイヤ人は、にやりと不敵に笑む。その間に、テレビ画面に映った少年は一斉にサイバイマンに飛びかかられていた。
「ぎぁあああああああ!」
うつむき加減だった少年の顔が上がる。殺気に満ちた目だった。サイバイマンが少年に触れそうになった瞬間、彼は両手を広げた。
「はぁっ!」
短く声を上げると、彼の体から眩しいほどのエネルギーが放出された。衝撃波が眩しい光と共に空間に広がる。サイバイマンはいとも簡単に吹き飛ばされ、壁に叩きつけられた。
 全員が叩きつけられたと同時に、少年は一匹のサイバイマンに人差し指を向け、エネルギー光線を放った。既に息絶え絶えとなっていたサイバイマンは、避けることも出来ずにそのまま焼き払われた。それを確認しない内に少年は次々にサイバイマンを焼き払う。――その口元には、残酷な笑みが浮かんでいた。
 画面を通してみていた者達は、かすかに震えていた。
「ば、馬鹿な……あの強化サイバイマン達をほんの数秒で……!?」
この言葉に、それこそ馬鹿らしいと言わんばかりに笑うのが、横で見ていたサイヤ人だった。彼だけは、この結果を既に予測していたようだ。
「何が馬鹿なもんか。ベジータ様はあれでも手加減してるぐらいだぜ?」
「……末恐ろしいガキだ」
 ぼそりと班員は呟く。それに重なるようにして、テレビから「終わったぞ」と少年の声が響いた。
「早くゲートをあけろ!」
少年の声にびくりとしながら、班員は「り、了解!」と慌ててゲートを開ける。様子を見ていたサイヤ人は、少年の服を持って、開かれるゲートの前に立った。彼はあの少年の側近なのである。
 ゲートが開かれ、少年が出てくる。何故か、不機嫌な表情だ。側近は歩み寄り、服を少年に渡した。
「ふっふっふ、流石ですな」
不機嫌な様子を察知し、側近は機嫌を取るように言った。少年は「ふん」と顔を更にゆがめる。
「下らんおべんちゃらはよせ!」
不機嫌な時の彼は、どう褒め言葉を言ったって、このように不機嫌に返す。それは十分承知だったため、側近は気にした様子もなく笑うだけ。一人でさっさとトレーニングルームを出る少年の後を追うのだった。
「……こんな星にいたんではちっとも強くなれない」
 トレーニングルーム出てから暫くの沈黙の後、少年は呟いた。
「フリーザ様にどこかまた占領する予定の星を一つもらえるよう、ねだってみるかな……」
まだあどけない表情が残る少年とはいえ、彼もまたサイヤ人の一人。戦うことが、強くなることが全てだった。しかも彼は人一倍、その欲求が大きかった。先日も三日ほどで五つの星を制圧したところだった。側近も流石に戸惑ったようだった。
「え! またですかぃ!?」
少年は口の端をあげ、横目で側近を見た。
「いやなのか?」
「い、いいえ、とんでもない!」
 側近は愛想笑いをしながらも、心の中で呟いた。本当に末恐ろしい子供だと。

 しかし、これが当然なのだろう。何せ、?王の名、ベジータを受け継ぐ?子供なのだから。






はい。ほんっとに、物語の冒頭です。ちなみに、2がなくて、3、4と続き、クライマックスの5もありません。あしからず;
感想などいただけると、幸いです。
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